特定技能1号と2号の違いを徹底解説!~要件や能力水準・育成まで~

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行政書士わかぞの事務所
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営業時間 9:00~18:00
休業日 土日祝・年末年始
対象エリア 千葉県北西部

高齢化社会、人手不足、生産年齢人口の減少…色々と言われている日本社会ですが、女性や高齢者の労働人口が増えてもなお人材確保が難しい分野があります。

そんな現状に対応して、労働力確保のために設けられた特定技能1号、2号という制度。

この記事では、1号と2号で何が違うのか?それを解説していきます。

まず初めに、1号と2号の違いを簡単に言うと…

<1号> 日本に在留できるのは最長5年、家族帯同は原則不可、企業による支援の義務がある

<2号> 在留期間の更新に上限なし、家族帯同が可能、長期在留向け

制度概要から、それぞれに求められる要件、特定技能外国人を雇用する企業が知っておくべきポイントまで、詳しく解説します。

目次

特定技能1号と2号の違いを比較で解説

特定技能外国人とは?制度での位置づけと在留資格の基本

特定技能制度とはー

「深刻化する人手不足への対応として、生産の向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野に限り、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れるため」平成31年4月から創設された在留資格となります。

(出典:出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」より)

言い換えると、国内で人を募集してもなかなか集まらず、生産性の維持や事業継続が難しい状況にある。そのような特定の産業分野において、即戦力となる外国人を受け入れるための制度、ということです。

特定技能制度の特徴とはー

前提となる目的が「人手不足となっている産業分野において、労働力を確保するため」とあるので、国内における人材確保の状況に合わせて、特定技能外国人の受入れ可能数が変わるという特徴があります。

それぞれの産業分野ごとに、不足している労働者数に応じた受入れ枠があり、その上限に至ると新規受入れが停止されるという建付けになっています。つい最近では外食業分野において、受入れ見込み数との関係から、新規受入れの運用が厳格化される場面があり、注目を集めました。

また、適正な労働者の受入れを目指し、特定技能外国人を雇用する企業や事業主には、数々の義務や条件が課されています。必要な準備や届出も多く、労働条件は日本人と同等以上とすること、と定められています。外国人を安く雇える制度ではありません。

基本となる在留資格

特定技能1号と特定技能2号という二つの在留資格があり、それぞれ外国人本人に求められる能力や基準、受け入れられる産業分野、受け入れ企業の義務などに違いがあります。

(詳しくは後述いたします。)

共通しているのは、それぞれの特定技能外国人に応じて指定された産業分野、業種に限り就労が可能であること。

同一分野内で、要件を満たす受入れ企業への転職は可能だが、業種や契約機関(受入れ企業)が変わるときには新たに許可を受けなければ、不法就労になる恐れがあることです。

つまり、特定技能という在留資格においては、労働状況の管理と適正な労務管理が必須となります。

特定技能1号・2号とは?違いがわかる制度の概要

特定技能の資格には1号と2号という区分があり、それぞれが行う活動としては

1号→特定産業分野に属する「相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務

2号→特定産業分野に属する「熟練した技能を要する業務

と定められています。

言うなれば、特定技能1号は即戦力となる人材、特定技能2号とはさらに熟練した職能を持つ人材という位置づけです。

また在留期間に関して、特定技能1号は通算で最長5年まで、特定技能2号は更新に上限はありません。

熟練した専門知識・技能を身に付けた人材に認められる特定技能2号という在留資格は、長期的に日本で就労・生活することを想定した制度設計となっています。

在留期間・家族帯同・支援義務の違いを一覧で比較

特定技能1号と2号で大きく違う点を表にすると下記の通りです。

在留期間期間の更新家族帯同支援義務
特定技能1号最長3年まで通算5年に達すると更新不可原則不可所属機関による支援の対象
特定技能2号最長3年まで更新の上限なし要件を満たせば可能支援の対象外

次の章で詳しく解説していきます。

特定技能1号と2号で何が違う?押さえるべき5つの比較ポイント

在留期間の上限と更新可否の違い

まずは在留期間の違いです。

外国人の在留期間は、在留資格の種類によって上限は決まっていますが、個々の在留期間は個々の事情に合わせて個別に指定されます。

1号、2号ともに一度に許可される在留期間の上限は3年ですが、特定技能1号として通算で5年経過すると、それ以上1号として更新することはできず、他の在留資格の要件を満たして資格を変更するか、本国へ帰国するかのどちらかになります。

その点、特定技能2号は、一度の許可によってはやはり3年が上限ですが、その期間の更新には上限がありません。何度でも、特定技能2号として更新しながら、日本で働き続けることができます。

一度に許可される在留期間通算在留期間期間の更新
特定技能1号最長3年最大5年
(例外あり)
通算5年を超えると不可
(例外あり)
特定技能2号最長3年上限なし

家族帯同の可否と長期的な在留・永住の可能性

特定技能1号外国人は、基本的に本国から家族を呼び寄せることはできません。

例外的に、日本で子が生まれた場合など、その子には「特定活動」という在留資格が与えられ、親の在留に合わせて日本に在留することができます。

特定技能2号外国人は、配偶者・子を呼び寄せることが可能ですし、呼び寄せた家族は「家族滞在」という在留資格を与えられ、許可を取れば短時間の就労も可能です。

また、前記の通り、特定技能2号外国人は在留期間の更新に上限がありません。

家族帯同も可能ということは、日本に定着して生活を築くことができるので、希望すれば、永住や帰化といった道も不可能ではありません。

永住許可の要件の一つである10年以上の在留期間における「就労資格をもって在留する期間」には、特定技能1号の期間は原則として算入されない扱いです。

求められる技能・日本語能力の水準と試験の違い

特定技能1号と2号では、外国人本人に求められる技能・日本語能力の水準に違いがあります。

各分野ごとの技能試験に合格すること、日本語能力については現在認められている2種類の試験のうち、どちらかを受けてレベルの証明をします。
(介護分野、自動車運送業分野など、上乗せでさらに日本語能力を求める分野もあります。)

また、技能実習2号として良好に実習を修了した場合は、日本語能力試験は免除となり、実習を行った職種に対応する技能であれば、技能試験も免除となります。

技能水準日本語能力水準
特定技能1号1号評価試験
技能検定3級試験
日本語能力試験N4以上
日本語基礎テスト合格(A2.2相当)
技能実習2号を良好に修了し
特定技能1号へ移行する場合
免除(※下記参照)
免除
特定技能2号特定技能2号評価試験
技能検定1級
現在は証明を求められていない
(2027年9月~)B1相当以上

※特定技能1号に対応する分野・業務について実習を行った場合のみ、技能試験が免除されます。

企業や登録支援機関に求められる支援体制・義務の違い

特定技能1号外国人を雇用する場合、受入れ企業は様々な準備や支援を行う義務があります。

「受入れ機関は、1号特定技能外国人に対して「特定技能1号」の活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援の実施に関する計画を策定し、当該計画に基づき支援を行わなければならない」と入管法に定められています。

支援計画の内容や、実施体制、支援を担当する者(受入れ企業もしくは登録支援機関)についても細かく決まっており、すべて満たさなければ特定技能1号外国人の受入れはできません。

反面、特定技能2号外国人になると、日本語能力や日本社会への順応の程度に問題がないとみなされ、支援の対象ではなくなります。

このため、1号と比較すると、生活支援に関する受入れ企業側の負担は軽減されます。

転職・受け入れ・雇用契約で注意したい基準の違い

受け入れられる業務内容の違い

特定技能1号の資格で受入れられる分野は現在16分野、2号については11分野です。

従事させる業務についても、技能水準の違いに応じた業務で受入れる必要があり、まずは外国人を受け入れたい業務が、特定技能1号もしくは2号に該当するかどうかの見極めが必要です。

(例えば外食業なら、店舗で調理や接客など店舗における業務全般に従事するのか(1号)、それだけではなく店舗運営や従業員指導を含むマネージメント業務にも従事するのか(2号)という違いです。)

実務上は、この「人材を補充したい部署の業務内容が、特定技能外国人の従事できる活動範囲に該当するか」で悩むケースが非常に多いです。

受け入れ体制の違い

同一分野、同一業種内での転職の自由や、日本人と同等以上の報酬、労働法令の遵守などは1号・2号ともに共通していますが、1号特定技能外国人に対しては「支援」を行うことが義務付けられていること、各産業分野ごとに受入れ人数枠が設定されていること、分野によっては事業所ごとの受入れ人数に上限があること、などが大きく違います。

外国人本人が転職を希望する場合も、1号特定技能外国人に対しては受入れ企業が新たな転職先が見つかるまで休暇や情報の提供などの支援を行う必要があります。

受入れ可能な産業分野受け入れ体制受入れ可能枠
特定技能1号16分野
(3分野追加予定あり)
所属機関による支援
(受入れの基準)
産業分野ごとに設定
(随時調整を行う)
特定技能2号11分野支援の対象外
(必ずしも基準とならない)
設定なし

※2026年5月現在時点 法改正等により分野数、基準等は変更される場合があります。

特定技能1号・2号の対象分野と業種一覧

特定技能1号の対象分野・業種と従事できる業務

現在、特定技能1号として受入れを行っているのは16分野であり、令和8年1月の閣議決定により、今後3分野が追加される予定です。

産業分野業務区分
介護介護(身体介護・訪問介護)
ビルクリーニング建築物内部の清掃
工業製品製造業機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理、紙器・段ボール箱製造、コンクリート製品製造、RPF製造、陶磁器製品製造、印刷・製本、紡織製品製造、縫製、電線・ケーブル製造、プレハブ住宅製品製造、家具製造、定形・不定形耐火物製造、生コンクリート製造、ゴム製品製造、カバン製造
建設土木、建築、ライフライン・設備(指示・監督を受けながらの作業)
造船・舶用工業造船、舶用機械、舶用電気電子機器の製造工程作業
自動車整備自動車整備、車体整備に付随する基礎的業務
航空指導・監督の下での空港グランドハンドリング、航空機整備
宿泊宿泊施設における宿泊サービスの提供
農業耕種農業、畜産農業
漁業漁業、養殖業
飲食料品製造業飲食料品製造業、水産加工業全般
外食業外食業全般
自動車運送業トラック運転者、タクシー運転者、バス運転者
鉄道軌道整備、電気設備整備、車両整備、車両製造、運輸係員、駅・車両清掃
林業林業
木材産業木材産業

青字で示した業務区分は令和8年1月の閣議決定により追加されたものです。
同じく追加予定の産業分野…リネンサプライ、物流倉庫、資源循環

特定技能2号の対象分野・業種と熟練した技能が必要な業務

現在、特定技能2号として受入れを行っているのは11分野です。

1号の業務区分と比較して大きく異なるのは「管理」「指導」「指揮・命令」といった文言が入っていることです。

産業分野業務区分
ビルクリーニング建築物内部の清掃、作業員の指導、現場の管理
工業製品製造業機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理(指導と工程管理を含む)
建設土木、建築、ライフライン・設備(指導しながらの作業と工程管理)
造船・舶用工業(指揮・命令・管理しながら行う)造船、舶用機械、舶用電気電子機器の製造工程作業
自動車整備自動車整備に付随する一般的業務及び他の要員の指導
航空指導者として行う空港グランドハンドリング、専門的航空機整備
宿泊複数の従業員の指導、宿泊施設における宿泊サービスの提供
農業耕種農業、畜産農業全般とその管理業務
漁業漁業、養殖業と作業員の指導、作業工程の管理業務
飲食料品製造業飲食料品製造業全般とその管理業務
外食業外食業全般と店舗経営

※制度内容・対象分野は法改正等により変更される場合があります。(2026年5月時点)

1号と2号の業務の違い

特定技能1号外国人の従事する業務

「それぞれの分野ごとの業務区分に含まれる作業全般に従事」

※なお、通常同様の業務に従事する日本人が行う、付随する関連業務に従事することは差し支えないとされています。(事業所の清掃、物品の補充等)

しかし関連業務のみ、又はある一つの作業工程にのみ、単純反復的に従事させることは認められません。

特定技能2号外国人の従事する業務

「複数の作業員を指導しながら行う、工程管理を含む、自らの判断で行う、特定技能1号外国人と同様の作業全般に従事」

特定技能2号外国人は、より熟練した技能が求められる業務と言えます。

どんな業務に従事させることができるかは、分野別に公表されている運用方針、運用要領等をよく確認することが必要です。

特定技能1号の在留資格に必要な要件

取得に必要な要件

特定技能1号の在留資格に必要な条件は以下の通りです。

<外国人本人に関する基準>

1.18歳以上で健康であること

2.本国側で必要とされる送出し手続き等を適切に経ていること

3.保証金の徴収等をされていないこと

4.必要な技能水準および日本語能力水準を満たすこと

5.特定技能1号としての在留期間が通算で5年に達していないこと

<受入れ企業に関する基準>

1.特定産業分野に該当する、受入れ可能な業務に従事させること

2.外国人と締結する特定技能雇用契約が基準を満たしていること

3.労働法令を遵守し公租公課を滞納していないこと

4.支援計画が基準を満たしており、適正に実行されること

5.欠格事由に該当しないこと

これらの他にも、産業分野ごとに要件があり、全てを満たす必要があります。

技能水準の証明に必要な技能試験・日本語能力試験と合格基準

①特定技能1号評価試験、又は技能検定3級に合格

②日本語能力試験でN4以上、もしくは国際交流基金日本語基礎テストに合格

分野別の上乗せ要件がある場合はその基準を満たさなければなりません。

介護分野>介護日本語評価試験に合格すること

自動車運送業分野>日本語能力試験でN3以上(バス・タクシー運転者)

鉄道分野>日本語能力試験でN3以上(運輸係員)

技能評価試験、日本語能力試験どちらも日本国内・国外で実施されており、外国人が居住している本国で実施されていない場合は、短期滞在で来日して受験、または第三国へ行き受験することも可能です。

技能実習修了者・技能実習生が試験免除で移行できるケース

特定技能1号となる以前に技能実習2号を良好に修了した場合
➡特定技能1号として従事する業務区分に対応した職種であれば、技能評価試験も免除となります。

技能評価試験日本語能力試験
同職種の技能実習免除免除
異職種の技能実習必要免除

介護分野においては、介護福祉士養成施設修了者、EPA介護福祉士候補者として4年間満了した者も、介護技能・介護日本語・日本語試験が免除されます。

特定技能2号の在留資格に必要な要件

取得に必要な要件

<外国人本人に関する基準>
特定技能1号外国人と共通(通算の在留期間は該当なし)

<受入れ企業に関する基準>
特定技能1号外国人と共通(支援計画・支援は対象外)

技能水準の証明に必要な技能試験・日本語能力試験と合格基準

①特定技能2号評価試験、又は技能検定1級等に合格

現在、特定技能2号として受入れ可能な11の産業分野において試験が行われています。

主に国内において実務経験を積んだ外国人の受験を想定して、国内実施が主となっています。

②分野ごとの実務経験

③(外食業分野においては)日本語能力試験でN3以上

他分野において日本語能力試験は、現在求められていません。
(2027年4月より、日本語能力水準に関する省令が施行される予定なので、その後は日本語能力試験N3以上、もしくはB1相当であることを試験で証明することになるでしょう。)

特定技能1号から2号に移行するには何が必要か

特定技能1号としての在留期間を終えると、自動的に2号に移行することはありません。

必ず、試験等で技能水準を証明する必要があります。

また特定技能1号から2号に移行するには、必ずしも特定技能として5年間在留している必要はありません。

特定技能2号として求められる技能水準を証明できれば、他の在留資格からでも移行は可能です。

特定技能1号から2号に移行する流れと5年後の選択肢

特定技能1号は5年後どうなる?在留期間満了前に考えること

特定技能1号として日本に在留できるのは、通算5年までとなっています。

2号へ移行するための試験に合格できなかった場合、一定の要件を満たせば、2号試験の受験準備等のために、例外的に「特定活動」の在留資格を許可され、在留が認められるケースもあります。ただし、この「特定活動」での在留期間の更新はできません。

次の試験で合格し、特定技能2号の技能水準を満たさなければ、特定技能の在留資格で日本に居続けることはできなくなります。

そのため、日本での就労継続を希望する場合は、外国人本人だけではなく、受入れ企業もキャリアアップを見据えた教育、育成を念頭におき、実務経験の積ませ方や試験準備において支援を行う必要があると言えるでしょう。

2号への移行が難しい場合の在留・就労の選択肢

特定技能1号として日本で就労し、通算5年となったのちに特定技能2号への移行を希望しながらも、在留資格の取得ができなかった場合の選択肢としては、本国へ帰国する、別の就労系在留資格の要件を満たすのであればその許可申請を行う、などが考えられます。

一度、帰国した上で、準備をして特定技能2号評価試験を受ける、ということも可能です。

長期的なキャリア形成と永住権取得の可能性

日本で長期的に就労したい、生活の基盤を築いて長期で日本に住みたい、という希望を持っているのであれば、在留開始当初から先を見据えたキャリア形成を行う必要があります。

特定技能2号として在留資格を得ることができれば、永住資格の取得も不可能ではありません。

「日本に10年以上、かつそのうち5年以上は就労系の資格で在留していること」が条件となる永住権ですが、特定技能2号は更新に上限がないので、社会保険料や税金等の納付義務の履行、法令遵守は言うまでもなく、きちんと日本で働いて生活することで、許可の可能性が広がります。

特定技能外国人雇用のメリットと知っておくべき注意点

人材確保のメリットと日本人スタッフとの役割分担

特定技能制度は「国内において人材を確保することが難しい産業分野における労働力確保」を目的とした人材受入れ政策と、それに対応する在留資格です。

若年人口が減り、日本人の雇用が難しく、事業継続が困難な場合に、外国人を雇うという選択肢が有力となります。

積極的に受入れを行い、定着のための支援や環境整備に努めた企業では、人材の若返り、人手不足解消による事業拡大など好事例が多数あります。

他方、もとからいる日本人従業員とのあつれき、業務分担、現場の負担感を想定せずに受入れると、日本人外国人双方にとって望ましくない結果になりやすいです。

日本人従業員が、適切に指導やアドバイス、そして協力しやすいように、責任や権限の範囲をはっきりさせておくことが大切です。

受け入れ機関・企業に必要な支援計画、登録支援機関の活用方法

受入れ企業は特定技能1号外国人に対し、日常生活・職業生活・社会生活上の支援を行う、と定められています。

<義務的支援10項目>

①事前ガイダンス

②出入国する際の送迎

③住居確保・生活に必要な契約支援

④生活オリエンテーション

⑤公的手続き等への同行

⑥日本語学習の機会の提供

⑦相談・苦情への対応

⑧日本人との交流促進

⑨転職支援(人員整理等の場合)

⑩定期的な面談、行政機関への通報

支援計画では、これら行う支援の内容のほか、支援責任者及び支援担当者、支援の方法など細かく記載すべき事項があります。

自社で行うのが難しい場合は、登録支援機関に一部又は全部委託することが可能です。

その際は、法令遵守は当然として、適切に支援が実行できる、信頼のおける登録支援機関であるかどうかを見極めることが重要です。

採用・受入で注意したい法令遵守、人数管理、体制整備のポイント

⑴労働関係法令の遵守、社会保険や各種税金の納付義務の履行

➡報酬額・休日・各種手当・社会保険など、日本人と同等以上かつ適正な労働条件であること。

公租公課をきちんと納めていない場合は受入れ企業としての基準を満たしません。

⑵事業所ごとに特定技能外国人の人数が、日本人等従業員の数を上回らないこと

➡(建設分野、介護分野)産業分野別の基準省令によって決められている場合。退職、休業、配置転換など人数が変動する際は要注意。

⑶支援担当者、相談の窓口をはっきりさせ問題にすぐ対処できる体制をつくる

➡外国人、日本人双方が不満をためないで済む働きやすい環境整備が、外国人労働者の受入れが上手くいくポイントです。

特定技能1号と2号はどちらを目指すべきか

外国人本人に向いている在留資格の選び方

外国人本人の志向によって、目指すべき方向性が違ってきます。

<日本で就労後は帰国を希望>特定技能1号としての就労

・いずれ本国へ帰り、別の仕事をしたい。

・日本で経験したことを活かして本国で活躍したい

・本国の家族のために日本でできる範囲で稼いで帰りたい

・ライフプランとして本国で結婚し生活の基盤を築きたい

<日本で長期的に生活したい>特定技能2号取得を目指す

・家族を呼び寄せ日本で一緒に暮らしたい

・日本で技能を高め、できる仕事の範囲を広げたい

・安定した在留資格を得てこのまま日本で長期に暮らしたい

・本国の状況が安定せず帰国が難しい

企業の採用方針に応じた活用方法と比較の考え方

企業が採用する上で、特定技能1号と2号の最も大きな違いは2点あります。

①支援が必要かどうか?

②在留期間(働ける年数)に上限があるかないか?

①支援が必要かどうか?について

特定技能1号外国人の支援にかける費用と労力は、企業にとっては小さくない負担になりますが、即戦力となる若い人材を受入れることでのメリットと比較してみて下さい。

また2号になると支援の対象外となり、企業の負担はなくなりますが、そもそも「熟練した技能」をもつ外国人材の数自体がまだ少ない状況では、まず採用する候補として考えるのは特定技能1号外国人ということになるでしょう。

②在留期間(働ける年数)に上限があるかないか?について

特定技能1号としては通算5年までしか就労することができません。特定技能1号として最大5年間、働いてもらうことができたとしても、その後2号へ移行できなければ雇用を継続することはできません。新たな採用を常に考えている必要があります。

特定技能2号の受入れが可能な産業分野であれば、企業としては積極的に2号へのキャリアアップを支援し、長期的な雇用継続を目指しましょう。

今後の制度拡大や分野追加を踏まえた判断ポイント

STEP
自社の受入れ要件の確認

特定技能外国人の雇用を考える場合、普通に日本人を採用する場合と比べるとやはり手間と時間がかかります。その負担と比較して、外国人を受入れるメリットの方が大きいとなったら、要件の確認から始めていきます。

STEP
早めに採用計画を立てる

特定技能制度で受入れ可能な産業分野は1号で現在16分野。近いうちに3分野が追加され、分野ごとの業務区分も拡大される予定です。
これまで適用となっていなかった企業も、特定技能外国人の受入れが可能になるかも知れません。早めに該当するかどうかを見極めて、その上で採用計画を立てて動いていかれることをお勧めします。

STEP
受入れ基準に照らした不備の点検

特定技能外国人の受入れには、自社が各種法令を遵守していることが前提となります。自社の公租公課、社会保険、労働条件等の状況確認と不備の点検がまず必要です。

STEP
具体的な受入れ体制の検討

現場の受入れ体制やニーズの把握、支援担当の人材調達もしくは支援の委託の検討…と進めていきます。

特定技能外国人雇用で専門家に依頼すべきタイミング

外国人雇用にあたり連携・相談すべき相手

外国人を雇用するにあたってはさまざまな関係機関、関係者と調整を行っていきます。

・人材紹介、職業紹介会社

・登録支援機関

・社会保険労務士

・行政書士

・出入国在留管理庁

・外国人本国の送出し機関

・日本語学校、各種専門学校

・年金事務所、税務署、市役所等官公署……など

優先的に確認すべき事項

採用することにばかり気が向きがちですが、企業が見落としやすい点があります。

①自社が特定技能外国人を受入れることができるかどうか?

②受入れるための前提条件を満たしているかどうか?

まずはこの判断が重要です。ここがクリアできないと、いくら受入れのための準備をしたところで無駄になってしまいます。

この要件を判断するためには、外国人雇用に詳しい行政書士を頼るのが一番の近道です。

行政書士が支援できるポイント

受入れ可能かどうかの要件判断に続き、外国人、企業双方の満たすべき基準を整理し、足りない部分があれば、補えるかどうか?補えるのであればその方法を考え、受入れのための要件を整備していきます。

・受入れ企業の法令遵守、公租公課義務の履行等確認

・特定技能外国人支援計画、特定技能雇用契約の内容チェック

・支援を委託する場合の登録支援機関との調整

・在留資格取得に向けた書類作成・資料準備・申請代行

・就労開始後の各種届出のフォロー

・特定技能外国人支援計画の実施状況の確認…など

特定技能外国人の採用から定着の全ての段階で企業を支えることができます。

良い人材の確保、安定した雇用や定着のためには、働きやすい就労環境の整備が重要です。

外国人の雇用にあたっては、不法就労という問題が切り離せないことも含め、専門家に確認し相談しながら進めることで、安心して採用し、経営も安定することをお伝えいたします。

もしも

・自社が受入れ可能かどうか知りたい

・登録支援機関へ全部委託すべきか悩んでいる

・技能実習から特定技能へ切り替えができるか確認したい

…という場合はお気軽にお問い合わせください。

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※お断り

制度内容・対象分野は法改正等により変更される場合があります。(2026年5月時点)

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