実際に遺言書を書いてみる~わたしの場合の体験記~

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今、この記事をお読みいただいている中で、「遺言書」を準備されているという方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?

もし「もう書いている」という方は、他の人はどんな風に書いたのか?が気になって、このブログに目を通していただいているのでしょうか。

あるいは「まだ書いていない」「書こうと思っているけれど手つかず」という方は、何か参考になることを探して、この記事に行き当たったのかもしれません。

日頃、相続のご相談や遺言書について色々ご質問を頂いて、それにお答えするような場面も多いのですが、最近、自分自身の遺言書を書いてみました。

こう書くと、人に「書いた方が良い」と勧めておきながら、自分はまだ書いていなかったのか?と呆れられてしまうかも知れませんね。そうなんです…まだ書いていなかったのです…

50代半ば、いつ何が起きてもおかしくないとは思いつつ、日ごろの忙しさにかまけて…って、こんな人たくさんいそうですね。そんな大勢いそうな一人だった私が、あるきっかけで遺言書をしたためてみたので、今回は、その経験を綴ってみようと思います。

目次

書いてみたきっかけ

今回、家族で旅行に行ってきたのですが、その時、1人だけ同行しなかった家族がいたのです。そうすると、もし万が一、往復の飛行機が事故に遭ったら…旅先で何か不慮の事故に巻き込まれたら…同行しなかったたった一人の家族に、全ての後始末が覆いかぶさることになり、その家族はもう仕事どころではなくなるのではないか?と心配になったのがきっかけです。

こうして文章にしてみると我ながら滑稽ですし、心配し過ぎだとも思いますが、たった一人残される、というところがどうにも気掛かりで、せめて、覆いかぶさってくるあれこれの処理が、簡単になるようにしておいてあげなくては、と考えたんですね。

だけれど、遺言書を書くときというのは、誰でも多かれ少なかれ「後に遺して行く家族のために」という気持ちがあって書くのだと思います。

そのきっかけが、いつ、どんなことなのかは人それぞれですが、わたしの場合は、力強く背中を押したのが今回の旅行だったという訳です。

紙を前に、ペンを手に

旅行前日、とりあえず自筆証書遺言をしたためるべく、A4の紙を用意し、ボールペンを握りました。

遺言書」「自分の氏名」「書いた日付」(できれば「印鑑」)これらは必須事項です。

そして財産は特定できるように明確に、譲る相手も氏名だけでなく生年月日も書いて間違いのないように、できるだけ内容はシンプルに分かりやすく…

いや、難しかったですね…。「すべてを一人に」という内容ならともかく、遺したい相手が複数だったり、財産によって分け方を決めたり、これは出発前夜の荷造りも途中なタイミングでパパっと書けるものではありませんでした。

最も大変だと感じたのは、いくつもある金融口座を全部書くのか?積立式の保険に関しても、情報を全て手書きで書くのか?ということと、こんなに複雑な遺言執行を、家族が一人で出来るのか?という心配です。

自筆証書遺言は全て手書き、が原則ですし、かつ、そのままでは使えません。家庭裁判所で検認してもらう必要があります。

パートナーにも同じように出発前夜に遺言書を書いてもらったのですが、やはり内容が複雑で、これは書いておいたとしても、遺された家族は楽じゃないな、と思わずにいられませんでした。

デジタル遺言、早く…

全文を自筆で書く、というのはパソコンに慣れた身にとっては結構辛い作業でした。

思った以上に、書き直しも疲れますし、手間がかかり、途中でやめたくなってしまいました。

現在、財産目録は手書きでなくても認めれるようになっていますが、本文もぜひパソコン等で作成したものが採用できるように、早く法律が変わってほしい、と思いました。

自分で字を書く、ということに難を抱えている場合はなおさらそうでしょう。

そして、きちんと遺言書を書いたのなら、ぜひ法務局の保管制度を利用すべきだし、もっと言うなら公正証書にしておくべきだと感じました。

自筆で遺言書を書いて、そのまま自宅保管…の場合、見つけた家族は、まず家庭裁判所へ行かなければなりません。

ただ、私もそうなのですが、まだまだ遺言書に書きたい内容が変わる可能性がある、財産内容も確定するのが難しい、という場合は、やはり気軽に書き直せる自筆証書遺言を自宅で保管したくなります。

それなら、書いたことをきちんと家族に伝えておく、保管場所も教えておくことが必要ですね。

遺言書の前段階

今回、遺言書自体にもてこずったのですが、それと同時に、託したい事務が色々ありまして、それをまとめるのにも時間がかかりました。

現役で仕事をしている方、そうでなくてもあちこちで色んな役目を引き受けていらっしゃる方は多いと思います。そんな方がある日突然いなくなってしまうと…そうです、仕事先やあちこちが困ってしまうのは目に見えてますよね。

わたしもそれを心配して、どこにどんなものが保管されていて、それについては○○さん(電話番号○○○○…)に連絡してほしい、この預かり物は○○さん(電話番号○○○○…)に返してほしい、とか言ったことまで書き始めたものですから、収拾がつかなくなりそうでした

こう言ったことは、日々変わっていくものですから、あらかじめまとめて書いておくのは難しいと思います。

ですが、解約すべきあれこれの契約、連絡すべき人、請求してほしい債権、現代ではスマホという個人情報の詰まった宝箱の鍵(ロック解除の暗証番号やパターン)、お墓はどうすれば…?とても書ききれませんでした

今のうちから、情報をまとめようと思えばまとめておけるものもたくさんあるのです。

日頃から、エンディングノートを活用して、家族や周りの人に伝わるように準備しておきましょう、とこれまた他の人には言うばかりで実行していなかった情けない自分…。

以前に書いた、銀行や保険、デジタル関係の契約なんかをメモしたノートをつけておくのがせいぜいでした。

いつやるか?今でしょう

無事に旅行からは帰ってきた我が家…同行しなかった家族がたった一人、残されるという事態にはならずに済んだわけですが、自分自身の反省は消えません

それと同時に、いくばくかでも情報を残してきたということで感じられた安堵感、これも印象に残っています。

あのノートを見ながら、どうにか出来るかな…?という淡い期待です。

遺言書をしっかり準備して、すっきりした爽快な表情を浮かべていらっしゃる方の気持ち、というのはこんな感じなのかな?と、自分が味わってみて初めて少し分かった気がします。

今回、実際に手を動かして遺言書を書いてみた体験は、予想以上に自分にとって大きいものとなりました。

「遺された家族が困るかも知れない…」この感情が強い後押しになるのですね。

短い旅を終えて日常に戻っていますが、この気持ちをいっときのものにせず、きちんと、まずは伝わるべき情報が伝わるようにしようと思っています。

パートナーにも、もちろんそうお願いして、これからも安心して旅行に出かけられるように笑、準備していきたいです。

体験記からお伝えしたいこと

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

ダメダメな体験記…ではありますが、恥を忍んでお伝えしたのは、みなさまはしっかり取り組んでいただきたい、という願いからです。

もしも、遺言書について知りたい、相談したい、ちょっと聞いてみたい…ということがありましたら、一緒に考えてまいります。いつでもお声かけ下さい。

行政書士わかぞの事務所
行政書士 若園しのぶ

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