企業内転勤ビザの条件とは? 技人国との違いと、経営者が取れない理由

事務所概要

行政書士わかぞの事務所
代表者 若園しのぶ
所在地 千葉県松戸市常盤平柳町8-8
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休業日 土日祝・年末年始
対象エリア 千葉県北西部

企業内転勤のビザには、学歴や職歴の条件がありません。
そのため「取りやすいビザ」と思われることがあります。たとえば、次のような相談です。

日本に駐在員事務所を作ります。
そうすれば企業内転勤のビザは取れますか?

「海外で会社を経営しています。会社は1年前に作りました。
日本で市場調査や商品の買い付けをしたり、展示会に参加したりしたいです。
日本に駐在員事務所を作れば、企業内転勤のビザで日本に来られますか?」

この方は、日本で会社を作る予定や、人を雇う予定はないそうです。

結論から言うと、このケースで企業内転勤のビザを取ることは難しいです。
今回は、活動内容が似ている「技術・人文知識・国際業務」(技人国)のビザと比べながら、その理由を説明します。

目次

技人国ビザとは

技人国ビザは、日本で専門的な仕事をする人のためのビザです。
たとえば、エンジニア、通訳、マーケティング、貿易の仕事などです。

このビザには、学歴または職歴の条件があります。
大学などを卒業していること、または決められた年数の実務経験があることが必要です。
また、学んだことと、日本でする仕事に関係があることも必要です。

企業内転勤ビザとは

企業内転勤ビザは、海外の会社で働く人が、同じ会社やグループの日本の事業所に、期間を決めて転勤するときのビザです。

このビザには、学歴の条件はありません。そのかわりに、次の条件があります。

・日本に、転勤先の事業所(本店、支店、駐在員事務所など)があること
・転勤の直前に、海外の事業所で1年以上続けて、専門的な仕事をしていること
・日本でする仕事が、技人国ビザと同じ種類の専門的な仕事であること
・日本人と同じくらい、またはそれ以上の給料をもらうこと

つまり、学歴のかわりに「その会社で専門的な仕事をしてきた実績」を見るビザです。

駐在員事務所での活動は問題ない

駐在員事務所は、日本で営業活動(商品を売ることなど)はできません。
できるのは、本社のための市場調査、情報収集、商品の買い付けなど、準備や補助の活動です。

今回の相談では、日本で商品を売る予定はありません。
市場調査、買い付け、展示会への参加は、駐在員事務所の活動として考えられるものです。
また、駐在員事務所も、企業内転勤の転勤先になることができます。

問題は、事務所ではなく「人」の条件です。

難しい理由1 転勤前の仕事の内容と期間

企業内転勤ビザでは、転勤の直前に、海外の事業所で1年以上続けて、技人国ビザと同じ種類の専門的な仕事をしていることが必要です。

今回の相談者は、会社を作ってから1年です。
その間の仕事は、主にCEOとしての経営の仕事です。
経営の仕事は、技人国ビザの仕事と同じ種類とは言いにくいです。

また、会社ができてから1年しかたっていないため、会社の実績(事業が本当に行われているか、これからも続けられるか)も厳しく審査されます。

難しい理由2 「転勤」ではなく「経営」に見える

企業内転勤は、会社の命令で、社員が日本の事業所に転勤するためのビザです。

会社のトップ(オーナー経営者)が、自分で日本に来て活動する場合、審査では「転勤」ではなく「経営」と見られやすくなります。
経営の活動は、企業内転勤ビザでは認められません。

経営・管理ビザはどうか

日本で事業を経営する人のためのビザは「経営・管理」です。
しかし、駐在員事務所は日本で営業をしないため、このビザにも合いません。

また、経営・管理ビザは、2025年10月に条件が厳しくなりました。
日本に事務所があること、決められた額の資本金があること、常勤の職員を雇うことなどが必要です。

日本で会社を作らず、人も雇わない形では、このビザを取ることは難しいです。

現実的な方法は「短期滞在」

市場調査、買い付け、展示会への参加が目的であれば、「短期滞在」で日本に来る方法があります。
短期滞在では、短い期間であれば、商談、展示会への参加、市場調査などができます。

ただし、短期滞在では、日本で報酬を受ける仕事はできません。
1回に滞在できる期間にも上限があります。また、国籍によっては、事前にビザ(査証)を取る必要があります。

日本に長く人を置きたい場合は、海外の会社で1年以上専門的な仕事をしている社員を、駐在員事務所に転勤させる方法など、別のプランを考える必要がありますね。

まとめ

企業内転勤ビザには、学歴の条件がありません。
しかし、転勤前の仕事の内容や期間など、別の条件がはっきり決められています。

ビザは「その人が日本で実際に何をするのか」で決まります。
取りやすそうなビザを選ぶのではなく、日本での活動に合ったビザを選ぶことが大切です。

ビザ申請・外国人雇用の手続きに、お悩みやご不安はありませんか?

行政書士わかぞの事務所では、技人国ビザなど就労系ビザのご相談を承っております。
まずはお気軽にお声かけください。

047-701-8705
受付時間 平日9:00〜18:00

松戸市の行政書士事務所です。千葉県北西部・東京都23区にも対応いたします。

<免責事項>

この記事は、2026年9月時点の法律や制度をもとに書いています。そのため、法律改正や制度の新設などで、記事の内容が変わることがあります。実際に申請するときは、出入国在留管理庁の最新の情報を確認するか、行政書士などの専門家にご相談ください。

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