建設業の基礎知識⑥~誠実性と財産的基礎に関する要件~

並んだヘルメット数個、建設業許可の文字

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行政書士わかぞの事務所
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建設業の許可を受けるためには5つの要件を満たす必要があります。

そのうち2つは人に関することです。

常勤役員等」と「営業所技術者等」の2人を、営業所ごとに専任で置くこと。

そしてあとの3つは「誠実性」「財産的基礎」「欠格事由」です。

ここでは、その3つの要件について解説いたします。

目次

誠実性の要件

法人であれば、当該法人、その役員等若しくは政令使用人(支店長、営業所長など)が、個人であればその者、または政令使用人が、請負契約において「不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」でないことが必要です。(日本語って難しいですね…)

不正な行為とは…

請負契約の締結又は履行に際して、詐欺、脅迫、横領等法律に違反する行為を言います。

不誠実な行為とは…

工事内容・工期等について請負契約に違反する行為を言います。

財産的基礎または金銭的信用についての要件

建設業の請負契約(軽微な建設工事に係るものを除く)を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有していることが必要です。

判断の基準は、既存の企業では申請時の直前の決算期における財務諸表、新規設立の企業では創業時における財務諸表となります。

一般建設業

次のいずれかに該当すること

①自己資本の額が500万円以上であること

②500万円以上の資金を調達する能力を有すること

③許可申請直前の過去5年間許可を受けて継続して営業した実績を有すること

②に関しては、金融機関から500万円以上の融資を受けられる能力を言います。具体的には、取引金融機関の融資証明書、預金残高証明書等により確認されます。

特定建設業

次のすべてに該当すること

①欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと

②流動比率が75%以上であること

③資本金の額が2000万円以上であり、自己資本の額が4000万円以上であること。

※補足事項
財産的基礎の基準に適合するかどうかは、許可を行う時点での判断となるので、許可を受けた後にこの基準に適合しなくなったとしても、直ちに許可が取り消されるということではありません。

欠格要件

許可を受けようとする者が以下に該当する場合は、許可を受けることができません。

①許可申請書又はその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載がある又は重要な事実の記載が欠けている場合

②以下のいずれかに該当する場合(役員等、支配人又は営業所の長に該当者がある場合を含む)

・破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

・不正の手段により許可を受けたこと、又は営業停止処分に違反したこと等によりその許可を取り消されて5年を経過しない者

・許可の取消処分を免れるために廃業の届出を行い、その届出の日から5年を経過しない者

・許可の取消処分を免れるために廃業の届出を行った事業者について、許可の取消処分に係る聴聞の通知の前60日以内に当該法人の役員等若しくは政令で定める使用人であった者又は個人の使用人であった者で、当該届出の日から5年を経過しない者

・営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

・営業を禁止され、その禁止の期間が経過しない者

・拘禁以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

・建設業法、又は一定の法令の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

・暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者

・心身の故障により建設業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定めるもの

・営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人(法人である場合においては、その役員等)が上記のいずれかに該当する者

・暴力団員等がその事業活動を支配する者

以上の3つの要件と、人的要件である「常勤役員等」「営業所技術者等」を合わせて、建設業許可を受けるために必要な要件は全部で5つ。
全て適正に建設業の請負契約を行うだけの能力、資格が備わっているかどうか、という基準になっています。

建設業を行う事業者の皆さまへ

新しく許可取得を考えるにあたり、要件の該当性に迷われたり、もしくは要件がいまひとつよく分からない、といった時には、どうぞお気軽に行政書士にご相談ください。

弊事務所では、日々お忙しい事業者様に代わり、許可取得から許可の更新、各種変更の申請まで、トータルにサポートさせて頂いております。
お問い合わせ、ご相談はいつでもお気軽にお電話ください。

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