エンディングノートの活用法~家族関係は「感情」よりも「事実」で~

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行政書士わかぞの事務所
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あなたの人間関係について、ご家族や周りの方は知っていますか?

エンディングノートの活用法シリーズ第5回です。
前回のテーマ「医療と介護」は、少し考えるのが難しい内容だったかもしれませんね。
思いついたことを、思いつくままに、自由に書いていくのがエンディングノートを長続きさせる秘訣なのは変わりません。

ただ、ぜひ書いておいてほしいこと、という内容についても行政書士の視点からお伝えします。
今回は少し違った方向から、「家族関係」「人間関係」についてがテーマです。

目次

1.事実をもとに関係を整理してみましょう

エンディングノートに家族に関することを書く、というと家族や周りの方へのメッセージを書くもの、と思われる方も多いのですが、実際にはそれだけではありません。

あなたがどんな人とどんな関係をもっているか、家族や周りの方も含めて、整理して記録として残しておくことは、とても大切なステップです。

ここでは、この人は好き、この人は嫌い…と単純に感情のままに書くことはせず、あくまでも事実として記録を残すこと、を考えましょう。

2.相続や手続きの基礎資料になる

相続に関する手続においては「誰が相続人になるのか」というところが、全ての始まりとなります。
つまり、家族構成の正確な把握ができていないと、後々の手続きがスムーズに進まないことがあるのです。

エンディングノートの「家族」欄には、次のような項目を整理しておくと良いでしょう。

・配偶者(婚姻の有無、離婚・再婚の有無など)
・子ども(実子・養子などの区別)
・兄弟姉妹や親など、家族構成の全体像
・連絡を取ってほしい親族、関係者など

行政書士として感じるのは、正式な戸籍を見ないと分からないというケースが意外と多いことです。
ですから、自分の知っている家族・親族関係についてメモしておくことが、後の戸籍調査=相続人調査の助けになることが少なくありません。

3.書きづらい人間関係ほど「事実として」書く

そうやって書いていく中で、「疎遠になっている家族」「できれば関わってほしくない親族」がいる場合もあります。
そのような場合も、感情をそのまま書きこむのではなく、客観的な事実だけ、を整理しておくのがポイントです。

たとえばこんな風に書いてはどうでしょうか?
「長男とは10年ほど連絡を取っていない」
「妹は海外在住、○○年前から音信不通で住所不明」
「元配偶者との間に子どもが一人いる」

このように事実だけを淡々と書いておけば良いのです。
後でご家族が相続や色々な手続きを進める際に、関係してくるであろう人を予想できますし、実際に関わってきたときに理由が明確になります。

4.連絡先リストも作っておくと役立ちます

何かあったとき、葬儀のとき、誰に連絡をしたら良いかということが分からず、慌てるご家族も多いものです。
あなたの携帯電話で連絡先を確認しようとしても、ロックがかかってしまって連絡できない、ということも十分考えられます。

そこでエンディングノートには、次のような連絡先をまとめておくと良いでしょう

・近しい親族・近しい友人
・これまでお世話になった人
・近所の友達、趣味の仲間
・仲間内で情報を伝達してくれそうな人など

「誰に、どんなことを知らせてほしいか」まで書いておくと、よりご家族や周りの方の役に立ちますね。
こうして連絡先を残しておくことは、万が一のときに「困らせないための準備」にもなります。

ただ、これまでにもお伝えしましたが、書くのが負担になってしまっては元も子もありません。
思いつくままに、まずは名前を挙げてみる
そうして名前の横にどこで知り合ったのか(学生時代の友人、職場の同僚、サークルの仲間…)とか、共通の知り合いの名前、連絡先が控えてある場所(携帯に登録、リビングの電話帳、LINEのお友達…)など、きちんと住所や電話番号までを書かなくても、関係することをメモするだけでも良いと思います。

楽な気持で、続けることが一番大事ですから。

5.まとめ:感情ではなく、関係の「記録」として残す

家族関係や人間関係は、とても個人的で、時には複雑なものです。
しかし、エンディングノートに「家族」として書くときは、感情を整理する場ではなく、事実を記録する場と考えるのがコツです。

中には、生前に家族に伝えることは気が進まない、という内容があるかも知れません。
その場合は、「ここは自分が亡くなった後に読んでほしい」とあらかじめノートを分けておいたり、そのページだけ封筒に入れておいたり、家族に伝えておくなど、少し工夫をしてみましょう。

感情ではなく事実で関係を残すこと…それは、冷たいことではありません。
誰と、どんな関係があったのか、を冷静に残しておくことが、結果としてご家族や周りの方へのあたたかい思いやりにもつながります。


行政書士としても、こうした情報があるだけで、遺言書や相続の手続きの際にできるサポートが格段にスムーズになります。

行政書士わかぞの事務所では、遺言書、相続、終活のご相談をお受けしております。
エンディングノートの書き方や、活用法についても行政書士の視点からアドバイスできることがあります。
初回は無料でご相談をお受けしておりますので、些細なことでもお気軽にご相談ください。

お問い合わせはお気軽にどうぞ

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